部下の育成は「ほうれんそうの…?」
仕事をするうえで大事なこととしてよく言われるのが「報連相」。
いわゆる「報告・連絡・相談」の3つである。
私も若いころからよく言われてきたし、今の新入社員も研修や日々の仕事などで報連相の重要性について教わっているはずである。
仕事を行ううえでの基本中の基本で、怠ると状況によっては取り返しのつかない事態を招くことになる。それだけ大事なことだから、どの年代であっても必ず教わることなのであろう。
そして今回、この報連相についてとても興味深いフレーズを知った。
報連相を受けた上司が行うべきこととして心得ておくことで、
「おひたし」
というそうだ。
「おひたし」
(お)怒らない
(ひ)否定しない
(た)助ける
(し)指示を出す
とても分かりやすい上司の心得で、思わず感心してしまった。
ネットで調べてみると以前からこの言葉はあったようなのだが、私は今回、初めて知った。
…この逆をする上司を思い浮かべてみる。
報告・連絡・相談をしてきた部下に対して、
「怒る」
「否定する」
「助けない」
「指示しない」
すなわち、怒って否定してあとは自分で考えて、ということになる。
…これでは部下も報連相をする気などなくしてしまうだろう。
けど、こういう上司に限って自分の過ちに気がつかず報連相を要求するんだろうな…などと思ったりもして。
1つ1つ、簡単にだが見てみると、
怒らない
例えばミスの報告があったときに「叱る」ことはあっても「怒る」のとは違う。頭ごなしに怒ることは、部下を委縮させてしまい報連相から遠ざけてしまう原因になりかねない。
否定しない
例えば相談に対していきなりダメ出しをしてしまうと、部下もやる気をなくしてしまう。まずはその内容を否定せず受け入れて、そのうえで、下の「助ける」ことをしてあげることが大事である。
助ける
困っている部下を放置せず、助けることは上司の義務である。これまでの経験を活かしてアドバイスをしてあげること、フォローしてあげることが必要である。
指示をする
報連相をした部下は上司の指示を求めており、上司はこれに応える=指示を出す義務もある。的確な指示を出すことは、上司としての力量が求められるところであろう。
ちなみにこのシリーズ、別のフレーズがあって、なかなか興味深いのでご紹介したい。
全て、部下、特に新入社員の心得です。
「こまつな」
困ったときの心得。
(こま)困ったら
(つ)使える人に
(な)投げる
「きくな」
つらい時、しんどい時の心得。
(き)気にせず休む
(く)苦しい時は言う
(な)なるべく無理しない
「ちんげんさい」
やってはいけないこと。
(ちん)沈黙する
(げん)限界まで言わない
(さい)最後まで我慢
うまいことを言うな…とこちらも感心した。
この辺りは、上司の立場の人が、部下がこのようなことをしやすい環境(ちんげんさいであればそうならない環境)を作ることが大事なのだろう。
そう考えると、上司として部下の立場に立って心がけること、と置き換えることもできそうだ。
私もこの言葉を心がけるとともに、機会を見て新入社員に教えてあげたいと思った。
お仕事で部下をお持ちの方は、ご参考にしてみてはいかがでしょうか。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。