スポーツ選手の活躍と学べること。
ここ最近、仕事も忙しい中でスポーツ選手の活躍に刺激を受けることが多い。
特に以下の2人に私は心を打たれた。
1人目はご存知、競泳の池江璃花子選手。
今回、競泳の日本選手権(女子100mバタフライ)で見事優勝。東京五輪のメドレーリレーの派遣標準記録を突破して、東京五輪のメドレーリレー代表に内定した。
池江選手はインタビューの中で「努力は必ず報われると思った」と言われており印象的であったが、私がもっと印象的だったのは、選考会に臨む中で
「(順位が)何番でも、ここにいることに幸せを感じようという風に思っていた。」
というセリフ。
聞いた方も、非常に清々しくなる言葉であった。
インタビューでも触れていたように勝負へは自信よりも不安の方が強かったようだが、
それでもこのセリフからは非常に前向きな池江選手の思いが伝わってくる。
一昨年2月に白血病が分かってから約2年。
今回のこの結果を知って、当時、復帰はもう難しいのだろうか、と思っていた自分を恥じた。
よくぞここまで回復して、戻ってきた。
池江選手の目指していた先は2024年のパリ五輪。
東京五輪に関して言えば、私などはここまで来ただけでも充分すぎるくらいではないかと思ってしまうのだが、それでもやはり東京五輪に期待をしてしまう自分もいる。
白血病から回復しつつある中で、過度に期待するのは本人にとって酷であるとも思うがそれでも池江選手であればきっとベストを尽くすであろうし、どのような結果になっても必ずや、やりきった清々しい表情を見せてくれることであろう。
(しかしこのコロナ禍で、東京ではないが大阪では変異株の影響もあるのか感染者が驚くほどの勢いで増加している。ワクチンの手配も先進国と比べて決してスムーズとは言えない状況の中、本当に東京五輪は開催できるのだろうか…。非常に心配である。)
一度は大関に昇進したものの、膝のケガで振るわないまま大関を陥落。一時は序二段まで陥落していた。それでも序二段から三段目→幕下→十両と着実に番付を戻していって、昨年の夏、幕内に復帰して優勝。この春場所も、関脇で大関陣より大関らしい相撲で3度目の優勝を果たし、見事大関への復帰を決めた。
照ノ富士関のインタビューで印象的であったセリフは、
「1日1日必死にやってきた。」
何回もやめたいと思う中で、周囲の誰もが復活を信じており、もう一度頑張ろうとの気持ちになったようで、1日1日集中して稽古に励み、本場所を取り切ってきたのだろう。
その精神力には頭が下がる思いである。
それは本場所の成果にも現れている。この3場所の成績は、計36勝9敗。大関昇進の目安は直前3場所が33勝程度のようで、横綱の白鵬と鶴竜は休場や引退で不在だったものの、大関陣を毎場所軒並み撃破しており、内容的にも成績的にも文句なしの大関復帰である。
1日1日必死にやってきた努力が実を結んだ、まさに奇跡の復活劇。
こんな復活劇は、おそらくもう二度と見られないであろう。
膝の調子は今も必ずしも万全とは言えなさそうであるが、やはり本人としてももう一段上の「横綱」を目指す思いを持っているであろう。
この復活劇を更に上回る横綱昇進を成し遂げてくれそうな気もしており、期待してしまう。
…両者に共通しているのは、「負けず嫌いであること」と「諦めない気持ち」である。
スポーツ選手には押しなべて求められることであるかと思われるが、両者は特にその点が抜きんでているように思える。
ここ最近の両者の大活躍に、学べることが多いような気がした。
今後の活躍が楽しみである。