この1年を振り返る(この1年の変化)。
この1年、様々な変化があった。
中でも大きかったのは、次の3つ。
転勤と初めての単身赴任をしたこと。
趣味や新しいことを色々と始めたこと。
家族への感謝の気持ちを改めて持ったこと。
1.転勤と単身赴任。
東京への4月からの転勤の話が内々に出たのは、昨年の2月末のことであった。
私の会社は全国の主要都市に事務所があり、どの地域への転勤も可能性がある。
2人の娘はその時、7歳と4歳。色々と事情があって次の転勤では単身赴任にすることは以前から決めていたのだが、いざそれが現実になると、妻と小さい子供と別れること、子供を残して父親がいなくなることへの悲しさ、つらさ、不安感など、一言で言い表せない複雑な気持ちにさせられたことを覚えている。
会社で新しく配属された部署では、緊急事態宣言の影響から出勤日は週1日で、あとの4日間は全てテレワーク。仕事内容が大きく変わったことや不慣れなテレワークに加えて、新しい部署のメンバーは部長以下ほとんどの人が初対面。当初は全く顔を合わせる機会がなかった。
リモート会議はたまにあったものの、顔も人柄もよく分からないメンバーとの、電話・メール中心のテレワークでの仕事は思いのほか精神的に負担であった。その後、緊急事態宣言の解除後から2度目の発令が出されるまでは出勤日も増えて今ではその負担感もすっかりなくなったのだが、当時は「いつまでこんなことが続くのか…」とめげそうになることもあった。
そんな時思い浮かべたのは、家族のことであった。妻も子供たちも、辛い思いや不安を持ちながら日々過ごしている。それに比べれば…。
休日には、オンラインで顔を合わせて家族と話をした。オンラインで見る子供たちは、その心のうちは悲しい思いもあるはずなのだが、とても元気そうな表情をしていた。それが心の支えになった。
…大変だったことばかり書いてしまったが、良かったことも多い。
2.趣味や新しいことを始めた。
外出自粛の中で、インドアでできそうなことを考えていくつかやってみた。色鉛筆と筆を使った水彩画を始めて、写真を見ながら花や風景などを描いたり、料理をしたり、アプリをインストールして映画鑑賞をして、映画の面白さを知ったり…。
オンライン飲み会も、大学時代の友人や転勤先で知り合った仲間と楽しくできた。1~2か月に1回は誰かと飲んでおり、継続中である。
また、このはてなブログを始めたのも今年に入ってから。ブログを始めたことでも、ものの見方が変わったり世の中の出来事に関心を持てるようになったことなど様々な変化があった。
水彩画は、暖かくなってきたら外で写生をしてみたい。
料理は、これまでブログをやるつもりがなかった時は写真を撮っていなかったので、今後何かできたら撮影して記事にしたいと考えている。
映画など、実はこれまで1~2年に1回見るか見ないかだったのだが、いざ色々見始めると思っていた以上に集中してしまい、あっという間に時間が過ぎ去ることが多かった。
私は面倒くさがり屋で腰が重く、また、何かしようとするとできない理由が先行して思い浮かんでしまう癖があり、新しい経験と呼べるもので行ってきたことは本当に少ない。そのため、せっかく時間があるのだからと、この他にもちょっと気になったことには首を突っ込んだり、やってみようと決めて、小さなことから色々な経験をしてみた。
プラモデルを作ってみた、買ったことのなかったジン(お酒)を買ってみた、キャッシュレス(PayPay)で買い物をした、ネットショッピングをした、などなど…。どれもこの1年で初めて経験したことである。
そんなこともしたことなかったのか、と思われるかもしれない。しかし、私としては去年の今頃には全く興味も関心もなかったことを、この1年で随分と知ることができた。ポジティブに考えれば、毎日が新しい発見の連続である。
3.家族への感謝の気持ちを改めて持った。
家族のことを考える機会が増えた。
家族と離れたことで、逆に家族や今後のことについて考える機会が格段に増えた。そして同時に、親として、夫としてのこれまでの行動を振り返り、家族や今後のことについて今までどこまで自分事として考えることができていたのか、と自問自答するようになった。
単身赴任が終わった後のこと。
子供の教育のこと。
家族・夫婦の将来のこと。
お互いの両親の今後のこと。
お金のこと。
夫婦で話すことはもちろんあったのだが、この1年が改めて色々なことを考えるとても良い機会になったし、家族のことを考えるとき、妻が色々と考えて、頑張って支えてくれていることを改めて感じて感謝の気持ちを持った1年でもあった。
家族への感謝の気持ち、ありがたみを改めて感じた。
今まで当たり前であった「家族で一緒にいること」がそうでなくなったことは、やはり実際に経験すると戸惑いがあった。しかし、今、上で書いたとおり、離れてしまったことで却って、より一層家族のみんなのことを考え、関心を持つようになった気がしている。
今日は家で、学校で、幼稚園でどんなことがあったのか。
今日のご飯は何を食べたのか。
今、どこで何をしているのか。
今、何が好きで何が楽しいのか。
今、何を頑張っているのか。
自然と気になるのだ。
離れて改めて分かる、家族のありがたみ。それはまた、いつも一緒にいてくれた家族への、感謝の気持ちを持つことにもつながった。
それほど月日は経っていないのだが、忘れられない出来事がある。
この年末年始、冬休みも取得して10日間帰省した。昨年の10月以来、2か月ぶり。子供達とも2か月分、いっぱい遊んだ。普段ならとうに寝ている時間でも、子供たちはパパに遊ぼうとせがんでくる。寝かせるべき時間であることは分かっていたのだが、少しでも多くの時間を一緒に過ごすことにあてたかった。
いよいよ東京に帰ることとなった前夜、長女が何やら私に、早くお風呂に入ってきて、としきりに言う。何かをしたがっているようだった。
よくわからないまま、私は言われるままにお風呂に入った。それが何だったのか、分かることになるのは東京に帰ってからのことであった。
翌朝帰るとき、子供たちは泣いた。私にくっついて離れなかった。その時、私は泣きそうになるのを我慢していたのだが、帰ってからカバンを整理していて、ある1枚の手紙を見つけた。
長女からの直筆の手紙であった。そこには、私の似顔絵と併せてこう書いてあった。
「パパへ。
すべり台にいってくれてありがとう、たのしかったよ。
またきてね。またいっぱいあそぼうね。
大好きだよ。 〇〇より」
昨夜、長女が私にお風呂に入ってとしきりに言っていたのは、このことだったのか。私のいない間に、こっそりカバンにしのばせてくれていたようだ。嬉しくて、我慢できず一人で泣いてしまった。自分で言うのも変だが、このように思ってくれる家族がいることを幸せに感じて、心から感謝の気持ちを抱いた。
次に帰省できるのはいつになるだろう。コロナもあってなかなか帰れるタイミングがないのだが、早めに帰って、またオンラインでない、リアルな家族の顔を見られることを楽しみにしているところである。
…やや家族のことが中心になってしまったが、様々なことがあったこの1年間を振り返り、書き残してみた。家族でまた一緒に生活できることを願いながら、自分自身も前向きに、日々色々なことを思い、色々なことにチャレンジしていきたい。
長くなりました。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。